N 47° 10' 30.909"
E 4° 57' 20.028"
50HA 96A 54CA

さて、ブルゴーニュで最も重要といえるこの区画は、1098年にシトー派修道院が築いたものだ。当初、この金字塔なるワインを生産しようとは考えていなかった。クロ・ド・ヴジョの51 ha近い面積(他のワイン生産地からしたら滑稽な数字)と、そこに参入する生産者の数に、私は圧倒されていた。

その後、私は、映画『バベットの晩餐 (Le festin de Babette)』を見た。その美食や悦楽、分かち合うことや愛への叙事詩と言うべき作品が、この偉大なワインの生産に取り組ませる決意をさせた。

2008年、樹齢80年という非常に古い畑の一画をクロ・ド・ヴジョ内南側ヴォーヌ・ロマネ方向に見つけた。そのブドウを収穫し醸造した結果は、非常に優れた物で、すぐに我々のワイン目録に加えた。このクロ・ド・ヴジョはまさに宝石のように、その名の威光にふさわしい。

ワインはしっかりして、力強く黒い木の実の香りを醸し出している。若い時期けっして柔らかさが感じられないないのはタンニンが時に密な印象を与えるからで、そこには信じられないような様々な要素が含まれ、ミネラル質の素晴らしい味わいは、時を経る事によってのみ表現される。

それは、勝利の金字塔と言える。